2015年03月28日
YUCARIのインタビューで作家の夢枕獏さんにお話をお伺いする機会を得ました。『陰陽師』シリーズのファンとしては嬉しい限り。漠さんはなんでも気さくに応えてくれ、たいへんリラックスした中でのインタビューとなりました。その中で、現在構想中の小説のお話をいただいたのでご紹介します。
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今、興味があるのは「縄文」ですね。縄文は以前から興味があって、この5、6年は小説のテーマとして考えています。今ぼくたちが日本人だなと感じることのルーツの多くが縄文的なものと思っています。闇の気配、自然を親しむ気持ち、ものに魂が宿っていること。縄文人は文字を持っていなくて、それに代わるものとしては、縄文土器と土偶しかなかった。ただ、土器の中に神話としか解釈できない紋様が入っていたりします。彼らの痕跡は古事記、日本書紀、風土記に残っていて、その中で得体のしれない神様は、みんな縄文の神様。数少ない縄文の痕跡を便りに、縄文人が進行していた神様の物語を書きたいですね。
※この記事はYUCARI 20号(15年5月20日発売号に掲載されています。
(撮影は岩田えりさん)
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