2007年07月12日
「しんきんライフ」秋号の撮影のため木曽路の宿場町、妻籠に向かう。季節は梅雨まっただ中。東京出発時に曇っていた空は、木曽路に入る頃には雨に変わっていた。撮影を躊躇するほどの本格的な降りだったが、「また別の日に来ましょう」と言える距離でもないので、とりあえず様子を見ながら撮影をはじめる。
緑深い山間にひっそりと残された古い町並み。間近に迫る山の緑には霧がかかり、まるで「まんが日本昔ばなし」に出てくるような世界だ。雨のために人気は少なく、木造の家屋も地面もしっとりと雨に濡れ、情緒ある風情をたたえていた。天気がよいと観光客で賑わうというから、だいぶ印象は違っていたかもしれない。そして妻籠塾の写真は、雨の功名ともいうべき一枚。人っ子一人いない妻籠の町並みです。これを写すにはなかなかの苦労があって、道行く人が画面に入り込まず、さらに多少でも雲がとれて明るくなるシャッターチャンスを、三脚立てて待ってるんですね。「おっ、明るくなった。チャンスチャンス!」と思っても、そういう時に限って人が歩いてきたりする。そんな気持ちの浮き沈みの末に収めた一枚というわけです。
ちなみにこの妻籠で、粂川カメラマンは番傘を購入。妻籠やこの後に行った馬籠の町並みにはとってもよく似合っていました。大きくってよいのですが、その分重くて二の腕はプルプルです。(丸山)
雨の妻籠宿
馬籠宿
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