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真夏の長崎 07年7月

2007年07月29日

 てふてふの取材で、7月27〜29日、二泊三日で長崎・雲仙へ。
 初めて訪れた長崎。街を走る路面電車、坂の上に建つ洋館、異国情緒。今年の初めに同じく撮影で行った函館とよく似ている。真冬の函館もなかなか過酷だったが、真夏の長崎もそれに匹敵するだろう。30度を超す猛暑の中、汗だくになりながら、大浦天主堂、グラバー邸、浦上天主堂、平和公園、崇福寺などを撮影して回る。日本初のものにたくさん出会えるのが長崎だ。大浦天主堂は日本最古の木造ゴシック様式の教会だし、グラバー邸は日本最古の木造洋風建築物である。そういえば、「ボーリング発祥の地」なんていう石碑も立っていた。たしかに、新しい文化の流れはこの街からやってきたのだ。
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 同時に、長崎は悲しい歴史が多く残されている街でもある。それをずしりと感じさせられたのが、浦上天主堂にある被爆した聖像。原爆によって焼かれ、首を失った姿は痛ましく、キリシタン迫害と原爆投下という2つの悲しい歴史の記憶が焼き付けられていた。夜は中華街でチャンポンや皿うどんを食べる。感情揺さぶられた長崎市を後にし、2日目は雲仙へと向かう。
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 雲仙という地名からは“普賢岳の噴火”という出来事しか連想できず、どこか乾いたイメージを持っていたのだが、いやいや驚いた。真夏だったにもかかわらず空気はさわやかで、朝もやの中から鳥のさえずりが聞こえてくるようなところ。明治の頃から外国人が避暑地として訪れていたという、ステキな場所だった。宿泊した「雲仙観光ホテル」の存在も大きいだろう。赤い屋根のスイスの山小屋風の建物で、そのクラシックな佇まいにすでにトキメいてしまうが、内観もまったく手を抜いていない。各部屋には赤い絨毯が敷かれ、壁紙やカーテンはウィリアム・モリスデザイン。しかも部屋によって、ファブリックのパターンを替える凝りよう。バスタブは憧れの猫足である。サービスも心地よく、食事も豪華で美味しくて……、あぁもう褒めてばかりいるが、このコストパフォーマンスの高さにとにかく感動してしまったのだ。
 もっと長くこの部屋にいたい〜!と後ろ髪を引かれながらも、翌朝は撮影に出発。雲仙地獄、普賢岳、その後は、島原へ向かい、島原城や武家屋敷などを撮影し、2泊3日の長崎取材を終える。(丸山)
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