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2014年11月24日
今回はウィーンでレンタカーをピックアップ、スロバキアの首都ブラチスラバ→ハンガリーの首都ブダペスト→クロアチアの首都ブラチスラバ→スロベニアの首都リュブリャナの中欧4カ国を巡る約1200kmのドライブ旅行。旧東欧、未だ戦禍の傷跡を引きずる国々の歴史と今に触れる旅は感慨深く、また、思わぬアクシデントによる現地の人々との触れあいは忘れられないものとなった。
<1日目 9月21日(日)>
★成田→オーストリア・ウィーン空港→レンタカーでスロバキア・ブラチスラバへ(約70km)
午後4時30分、ウィーン空港。EU圏でこんなに感じの悪い税関は初めてという税関を抜けてかなり歩いたところにカーレンタルセンターがある。ここでAVISレンタカーをピックアップ。AVISはスコットランド以来3回目。まあまあ感じは良い。今回一緒に旅をするのはベンツ200C。後ろのトランクに2つの大型トランクが楽に入る。今回カーナビは日本で購入したガーミンのGPS。日本にいるときにすでに目的地を設定していたので、スタート時のもたもたは今回は全くなし。大正解。
いつも初日の運転に緊張するが、この日は、A4ルートの高速道路にスムーズに乗ることができ、ブラチスラバまでは快適なドライブ。今回旅する国々は高速道路を走るには高速券の購入が必要だが、AVISの場合最初にオーストリーの高速券がインクルードされて、フロントウィンドウにはすでに券が貼られていた。ブラチスラバまでの出口はすぐなので、スロバキアの高速券は購入せずに高速を下りてホテルへ直行。
ホテルは地味ながらも清潔感あふれ感じが良い。夕飯はホテルのラウンジバーでワインを飲みながらゆったりと。ホテルはwifiがフリーなので便利。一仕事済ませる。
<2日目 9月22日(月)>
★ ブラチスラバ→ドナウ川に沿って→ドナウベント→ベダペストへ(約260km)
ドナナウ川沿いにあるホテルでゆっくりと朝食。ホテルを出て、そのままドナウ川に沿って一般道を西へ。決して豊かそうではないスロバキアの麦畑の続く起伏のない地を眺めながら70〜80km/hの高速で走る。途中ランチをしようと探しながら行くが、ドライブイン的なものは皆無。通過したいくつかの村(町)にも良さそうなレストランはない。ショッピングモールだったらファストフッドはあるだろうと思って寄ってみたたが、がそこにもなし。結局ランチなしで走ることに。
目的地はドナウ川が大きく曲がる、日本ではドナウベントと呼ばれるハンガリーの人気スポット。スロバキアでは取り立ててみるべきものはなく、一路ここを目指す。ここは観光バスも入る人気の観光地。確かにゆったりと流れるドナウ川が、このスポットから見ると大きく右へ曲がっている、自然がなせる雄大な眺めだ。そしてここにはハンガリー・キリスト教の総本山である大聖堂がある。
ここを後にナビの言うまま、ブダペストまでカーブのきつい山を越えて夕闇迫るベダペスト市内に。
ドナウ川が橋から大きく右へ蛇行している。有名なドナウベント(左)。
<3日目 9月23日 >
★ ベダペスト2日目
市内観光、お城と温泉。城近くのレストランでランチ。ロケーションは良く、また車も止めやすくベストの選択。市内は車を止めるのに苦労する。ホテルの駐車場に駐車。
夜はドナウ川のディナークルーズをホテルで予約。7時発で約2時間のクルーズ。とはいっても城、歴史的建造物など、ライトアップされている主要な建物以外はそれほど見るべきものはない。クルーザーも同じ場所を3往復する。ただ、クルーザーは団体客とは区別され、階上のセレブ雰囲気な場所。セレブなクルーズディナーを楽しんだ。
ブダペストのドナウ川ナイトクルーズ(上右&下)
<4日目 9月24日>
★ ベダペスト→クロアチアの首都ザグレブへ(約350km)
ハンガリーは高速券購入が必要なので、高速道路のSEでディーゼル燃料を入れながらチケットを購入。ミニマムで10日間チケットなる。1日しかハンガリーを走らない者にとっては無駄な支払いだが、それ以外選択肢はない。チケットはフロントの内側から外から見えるように貼る。
運転にも慣れ、快適なドライブが続く。しかし、この慣れに油断したのか、高速道路のサービスエリアのガソリンスタンドで目測を誤って縁石に乗り上げ、右前輪をバーストさせてしまった。途方にくれているわけにいかず、とりあえずサービスエリア内の売店のおじさんに助けを求めたが断られてしまい、自力でのタイヤ交換となる。しかしベンツのタイヤ交換をしたことがなく、取説を見ながらの交換作業。しかし力不足ということもあり、どうしてもタイヤのナットが外れない。
この私の作業を売店の窓越しに見ていたおじさんが見かねて手伝いに入り、なんなく交換。エアまでチェックしてくれる。親切がみにしみる。
このおじさんにお礼のチップを渡して、再び高速道路上に戻るが、このスペアタイヤは、簡易型で80km/hまでの走行となる。120km/h以上の高速で走る車群の中では大変危険。ハザードランプを点灯しながらの走行。なんとか今夜の宿泊地であるクロアチアの首都ザグレブに到着。
今後の予定走行距離=約800kmを考えた時、これでは無理だろうという判断。エイビスに電話しても、直ぐの対応は無理で、結局タイヤを購入して付け替えようという結論になる。
全ては明日の作業、その夜はクロアチアの家庭料理(ザグレブ風カツレツ)を出すレストランに行って、地元ビールを飲みながら、この日の疲れを癒やす。
右は見かねて手伝ってくれた売店のおじさん。
右は家庭料理ザグレブ風カツレツ。
<5日目 9月25日>
★ザグレブ→アドリア海のリゾート地オパティアヘ(約320km)
この日はタイヤ購入をしなければならない。ホテルのフロントでタイヤ販売店の場所を聞くが、適切なアドバイスではなく、その場所に行ったが見当たらない。仕方なく、アイパッドで検索、なんとかクロアチアのオートバックスのような販売店を見つけ、そこで購入。日本のヨコハマタイヤだった。購入した場所と取り付け場所は異なり、そこに行ったが、そこのスタッフさんが全く英語を話せない。仕方なく隣接しているカフェの客の中の多少英語の話せる人を見つけて、取り替えの指示をし、何とか無事に付け替えることができた。一安心。通訳をしてくれたカフェの客にワインをおごって、予定地へ向かった時にはすでに午後の2時過ぎ。ザグレブ市内観光など予定を変更、一路オパティアに向かう。
思わぬハプニングだったが、そのために地元の方との触れあいがあり、このことがたいへん嬉しく、これがドライブ旅行の醍醐味かなと思いながら車を走らせる。
オパティアのホテルはまさに海に面したリゾートホテル。ホテルも海も美しく、それほど期待していなかった分、歓びも大きい。
<6日目 9月26日>
オパティアからスロベニアの首都リュブリャナへ(約200Km)
クロアチアを後に再び高速に乗り、スロベニアの首都リュブリャナに向かって車を走らせる。今回の中欧3カ国(スロバキア、ハンガリー、クロアチア)はEUの加盟国だが、通貨がユーロではなく自国の貨幣。通貨計算と両替の額を決めるのが面倒だったが、ここスロベニアは他の中欧国家に比べると比較的裕福、通貨もユーロが使用でき便利。ただし、ヨーロッパのドライブ旅行で初めてのことだが、クロアチアからスロベニアに入るには、出国検査と入国検査があった。高速道路上に料金所のような出入国ゲートがクロアチア側とスロベニア側の両方にある。まずクロアチアの出国検査、それを過ぎて100mぐらいの位置にスロベニア側の入国ゲートがあり、そこで入国検査を受ける。入国検査といっても、税関吏がパスコートをチェックするという簡単なものだが。
スロベニアに入って、途中世界遺産の「ポストイナ鍾乳洞」に寄る。ここもそれほどの期待をしていなかったのだが、行ってみてその規模の大きさに圧倒される。鍾乳洞の中はトロッコ電車で移動、一番短いコースを選んだが、それでも2時間はかかる。電車の終点からは徒歩で鍾乳洞内を散策。地上では想像できない石灰岩が気の遠くなるような歳月を掛けて作り上げた自然美が広がる、素晴らしい景観だ。
ポストイナ鍾乳洞から再び高速でリュブリャナ市内へ。リュブリャナは古く小さな町。ホテルもこの町に相応しく、小さく古い。駐車場もなく、ホテルから3km近く離れた一般の路上駐車場に案内される。一晩の路上駐車に不安を感じながらも、他に選択肢はない。
ホテルでちょっと仕事を済ませ、夕闇迫る町へ夕飯を食べにでかける。
人々は川縁のレストランで友人達を食事と酒を楽しむ。川中では日本の屋形船よろしく、アコーデイオン、ギターなど賑やかに、仲間達による船上パーティが行われている。人々はこの町での生活を十分に楽しんでいるようだ。この町に住むのもいいかなとふと思う。
左はポストイナ鍾乳洞の入り口
<7日目 9月27日>
★リュブリャナ→ウィーンへ(約380km)
今日はこの旅、一番の長距離にして最後のドライブ、リュブリャナから国境を越えてオーストリアへ高速A4ルートをひたすら北上。ウィーンで下りて市内へ。まずは今夜の宿により、荷物を置いて空港へレンタカーを返却する。ここで思わぬトラブルが。今回、カーナビとしてガーミン製のGPSを購入して使用。日本にいる間に、あらかじめ行く場所をシミュレーションして、ルートを保存しておいた。このウィーンのホテルから空港までのルートも保存していたのだが、なんとそれがとんでもない方向へナビゲートされてしまったのだ。理由は今でも分からないが、これによって空港への到着が大幅に遅れ、一昨年のミュンヘンでのように、エイビスのカースペースに止めて、キーボックスにキーを入れて置くということになってしまった。ミュンヘンとはまた違った方法で、ここでも戸惑うことになったが、なんとか返却。ホテルへ電車で帰ったが、すでにその時は夜の9時を過ぎていた。
今夜のホテルは、モーツアルトがウィーンで生活した住居と隣接しているホテル。モーツアルトの住居は、現在モーツアルトハウスとしてメモリアルハウスとして保存公開されている。ホテルはまさにこのハウスと隣接していて、泊まった部屋はモーツアルトの居間の直ぐ横というラッキーさ。この夜はホテルのバーでビールを飲みながら明日から2日間のウィーンでの過ごし方を考えながら過ごす。
<8〜9日目 9月28〜29日>
★ウィーンで2日間を過ごす。
ウィーン国立美術史美術館、シューンブルン宮殿とお決まりの観光コース。夜はクラシック三昧。
1日目ウィーン国立劇場でオペラ鑑賞。ベネチアのフェニーチェのような円形劇場。純正装でジュゼッペ・ベルディのドン・カルロを鑑賞。そのモダンな演出に感激。
2日目はウィーン学友協会でのモーツアルトの夕べ。モーツアルトの人気楽曲をオムニバス調に演奏する観光客向けのコンサート。気軽にクラシックを楽しめる環境は羨ましい限りだ。
<10日目 9月30日〜10月1日>
そしてウィーン国際空港から帰国の途につく。
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