2015年11月30日
------歌舞伎役者が案内する歌舞伎演目のツボ------
茶道のお稽古で習うのはお点前の作法。つまり、お茶を点ててお客様をもてなしたり、お客としてもてなされたりする時の決まりやマナーです。でも実際にお茶会に参加すると、お花やお香、掛け軸から着る物までのすべてに流儀やセンスが問われ、オールジャンルの教養を身につける必要があるとつくづく感じます。そこで今回は課外活動として、着物のお勉強をしてきました。
お邪魔したのは、東京・練馬区にある呉服店「白瀧呉服店」が主催するの白瀧霜月の会というイベントです。 和の文化を気軽に楽しむというコンセプトのもと、和紙や織物の常設展示のほか、講談や雅楽の上演や華道家や能楽師、和紙作家によるワークショップなど、日によってさまざまな催しが開かれています。
私が参加したのは「歌舞伎役者が案内する歌舞伎演目のツボ」というテーマのワークショップ。歌舞伎役者の中村蝶之助さんが、歌舞伎の衣装に見る着物の変遷を解説してくださりました。流行最先端テレビやインターネットはもちろん、今のようなファッション雑誌などもない時代には、歌舞伎の舞台こそが流行の指標だったわけです。
意外なことに、着物が現在の形に落ち着いたのは、江戸時代の終わりのほうになってからなのだそうです。それ以前は今のような太い帯もなく、紐のようなものを好きな位置で結んでいました。伝統衣装だけに昔からガチガチのルールがあったのではと思いがちですが、時代の移り変わりとともに、生活スタイルに合わせて着方が大胆に変わってきたようです。
でも考えてみれば、生きている文化は変化してくのが当然のこと。茶道クラブの活動でも、伝統の美学や知恵はきちんと教わりながらも、より今の生活にあったスタイルで茶道を楽しんでいけたらないいなと、改めて感じました。(水口万里)
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